イラスト

デッサンは嫌いだけどイラストは上手くなりたい人のためのデッサンの話

ここの記事は大人になってからイラストを描き始めてイラストレーターとなった私が思う「デッサン」についての考えです。本格的にデッサンの学習された方には「何いってんの?」となると思いますがご了承ください。

デッサンの意味って??

このイラストってデッサンうまいよね

あのマンガの何ページデッサン狂っているなぁ…

なんて書き込まれているのを見ることがあります。

ところでそもそも「デッサン」とは何のことでしょうか?

調べると「デッサン」とはフランス語で日本語に訳すと「素描」や「下絵」といったような意味になるようです。

でもイラストの世界で使われている「デッサン」というといろんな意味があるような気がします。

 

イラストにおけるデッサンというと

鉛筆や木炭などを使ってモチーフを紙に描く行為のこと

イラストで描かれた身体や遠近などのバランスのこと

そのほかにも個人レベルではイメージの違いがあるのではないでしょうか。

私自身学生時代にはデッサンは、モチーフをうまく描き写すことだと思っていました。

しかし、イラストレーターとして仕事をするようになり改めてデッサン、と言うよりデッサンを描くのに必要な力が大切なのを実感しています。

でも、絵画教室で行うようなデッサンは嫌いだという方のために、絵を描くのが苦手だった僕のデッサンについての考えを伝えたいと思います。

イラストに必要なのは「デッサン力」

絵を描くのが好きなはずなのに学校のデッサンの授業が嫌いな学生は本当に多いです。

でも、デッサン力が身につかないと形が崩れて下手なイラストになってしまいますよね。

もちろんヘタウマなんてジャンルもありますが、「崩れている」のと「あえて崩す」のには大きな違いがでてきます。

そこで、モチーフを描く以外の方法でデッサン力が身につかないかを考えてみました。

そもそも授業で「デッサンをする目的」はなんでしょうか?

授業でデッサンを行う目的
  • モチーフについてを知る(知識)
  • 思い通りの線を描く(運動能力)
  • 何を見せたいかを考える(構成力)

と言ったところでしょう。

これらの力をデッサンをする以外の方法で身につけることができればイラストを描くためのデッサン力が身につきます。

どれだけ知っているかが大事

デッサンをするときモチーフをよく見なさいと言われます。

これは、モチーフから得られる情報をどれだけ絵に反映できるかによってクオリティが変わってくるからです。

例えば、次の絵はどちらが人の手に見えますか?

Aですよね

もしここでBだと感じたようだったら、私のデッサン力に問題がありそうです。

イラストが上手く見えるかどうかは、ポイントを押さえているかなんです。

つまり、ものの仕組みや見た目などの知識が大切ということ。

人や車、花などどんなものにも仕組みがあります。

仕組みを知ることで目では見えない裏側(デッサンの時にも言われる)を理解して描けるようになります。

仕組みを知る方法は図鑑や解説でも知識を得られます。

もちろん実物を見るのはもっといいですね。

とにかく、よーく見ることで知識として蓄えていきましょう。

思い通りの線を引く

基本的にイラストを書くときは頭の中でイメージできないものは描けません。

ですが、人は多くの知識を得ることで頭の中でのイメージが作りやすくなります。

そして、次に必要になるのが、イメージをアウトプットする力、つまりイメージ通りに線を引く技術です。

思い通りに線が引けるようになるためには、残念ながら訓練しかありません。

とはいうもののコツはあります。

ポイントは、簡単な形を描くことです。

目的はイメージ通りに手を動かすことなので、まずは誰もが形のわかる線や丸、四角など簡単な図形から始めます。

肩の力を抜いてスーっと描けるようになるように繰り返し繰り返し練習します。

ピアノの森でカイが初めてピアノを習う時の指の練習曲と同じですね。

練習方法についてまた別の記事で紹介します。

イラストの構成力はイラスト作品で身につける

最後に構成力についてですが、イラストの場合構成力はイラストを描いて身につけたほうが良いです。

これは、イラストには「デフォルメ表現」があるからです。

ただし気をつけることはあります。

それは、「作品として仕上げること」です。

構成力は限られたスペースにモチーフをどのように配置するかを考えることで身につきます。

落書きのように空いたスペースになんとなく描くでは身につかないのです。

A4やポストカードというように仕上がりのサイズに合わせてどのように描くかを練習しましょう。

まとめ

デッサンをすることは、イラスト上達のは練習方法としては有効ですが、本当に必要なのはデッサン力です。

もしデッサンをやっても楽しくないと感じたのならば、他の方法でデッサン力を向上させてみてはどうでしょうか?

ただし!デッサン力を身につけるためには、イラストを描くことの継続が欠かせません。

楽しく描いて誰もが羨むイラストが描けるようになりましょう!